絵本「たびくまと ひまわりばたけ」

 

 36ページ フルカラーえほん 

 2013年3月 発行 

 (ひまわりの種と一緒に、1冊1,200円で販売中。

  詳しくは、下記「福島ひまわり里親プロジェクト」HP「里親申込み」にて)

 

 福島ひまわり里親プロジェクト http://www.sunflower-fukushima.com 

 

 プロデュース:NPO法人チームふくしま 

 印刷製本:株式会社しまや出版 http://www.shimaya.net

 編集:なかがわ創作えほん教室 nakagawa.co/

 作絵:はら きょうこ

 

  

●あらすじ

春、たびくまが冬眠から目を覚ますと、そこにあったはずの森が、木一本残らず

なくなっていました。たびくまは小さな芽を見つけ、それを育てました。

すると大きなひまわりの花が咲きました。

そうだ、この花をみんなで咲かせて大きなひまわり畑をつくろう!

 

たびくまと、遠くに住む友だちの、心のつながりを描いた絵本です。

 

 

 

『たびくまと ひまわりばたけ』ができるまで

 

◆NPO法人チームふくしまより◆

 

 「福島ひまわり里親プロジェクト」では、全国の皆様に福島からひまわりの種を購入して「里親」として育てていただき、採れた種を福島に送り返していただく、という形で応援をいただいています。

全国の里親さんに販売する種の袋詰やお礼状のイラスト描き、グッズ作りなどは、福島県内の知的障がい者施設の皆さんのお仕事になります。地域に雇用や観光を生み出すこと、全国と福島の間にきずなを生み出すこと、福島を忘れないでいてもらうこと。

「福島ひまわり里親プロジェクト」が目指しているのは、この三点です。

 

2011年には、10万人をこえる方が「里親」になってくださり、送っていただいたひまわりの種たちは、2012年に福島県内の9,000ヶ所で花を咲かせました。こんなにもたくさんの方が福島のことを考え、何かしたいと思ってくださっている。それは、僕たちの胸を打ちました。日本各地の人々とこの街との間の「きずな」を、心から感じることができたのです。

 

プロジェクトの講演会を幼稚園でさせていただいた時のことです。講演の後、一人の女の子が駆け寄ってきて、僕たちにこんな質問をなげかけました。

 

「きずなってなあに?」

 

プロジェクトを通じて、あんなにも強く感じていた「きずな」。それなのに僕たちは、その子にうまく言葉で説明してあげることができませんでした。

震災の後によく口にされるようになった「きずな」。

時には、言葉だけがひとり歩きをしてきてしまったのかもしれません。本当の意味を実感することのないまま、その言葉だけを耳にしてきた子どもたちに、「きずな」とは何なのかを伝えたい。そのためには、どうしたらいいだろう?

一生懸命考えて出た答えが、僕たちが感じた「きずな」の物語を描いた「ひまわりの絵本」をつくることでした。言葉だけに頼らない絵本なら、小さな子どもたちにも「きずな」の本当の意味を伝えることができる。そう思ったのです。

 

「FUKUSHIMA」とともに「KIZUNA」を世界共通語に。

世界の子どもたちに、福島と全国をつないだひまわりの物語を知ってほしいのです。

 



絵本の広がり


英語版の絵本は、カンボジアのこどもたちにも届けられました。

長崎県や三重県松阪市の一部の中学校では、英語の教材として使用されています。

絵本のキャラクター「たびくま」くんは、ゆるキャラグランプリにも出場。

みなさまに愛されるキャラクターとして活躍しています。